2013年12月31日火曜日

sendai光のページェント シンボルツリー


 今年最後の更新の話題は、sendai光のページェントのシンボルツリーのヒマラヤスギです。定禅寺通りと勾当台通りの角に何本かたっているヒマラヤスギの一本に毎年ライトアップがなされます。
 ヒマラヤスギ(学名:Cedrus deodara)は、マツ科ヒマラヤスギ属の常緑針葉樹で、ヒマラヤ山脈西部の標高1500mから3200mの地域が原産地です。高さは40m-50mにもなり、時には60mにまで成長し、幹の直径は3mに達することがあります。ヒマラヤスギは園芸植物として広く利用され、公園や大きな庭園に植樹されています。
 ヒマラヤスギの詳細については以前の記事をご覧下さい。



2013年12月29日日曜日

雪のsendai光のページェント




 年末寒波の到来で、12月27日土曜日は定禅寺通りも今年初めての雪景色となりました。雪景色の中の光のページェントも味があるものです。寒さにもかかわらず大勢の人で賑わっています。



2013年12月24日火曜日

定禅寺通り、サンタの森のパレード


 昨日(12月23日)に定禅寺通りで行われた”サンタの森の物語#”の写真です。この日は、たくさんの市民がサンタクロースやトナカイに変身して定禅寺通をパレードします。音楽演奏やダンスなどの演技も行われ見どころもいっぱいです。連休最後の日の夜にもかかわらず、たくさんの人で賑わっていました。

2013年12月19日木曜日

勾当台公園のスケートリンク


 勾当台公園の市民広場に出現したスケートリンクです。年末のSENDAI光のページェントの期間中だけ設置されています。仙台はフィギアスケート発祥の地として知られています。その縁かどうかわかりませんが、フィギアスケートで有名な選手を輩出しています。トリノオリンピック金メダルの荒川静香選手は仙台市の東北高校の出身です。次回ソチオリンピックの候補として期待されている羽生選手も東北高校の出身です。



2013年12月15日日曜日

西公園第15回キャンドルライトファンタジー


 12/14日に開催された第15回西公園キャンドルライトファンタジーの写真です。あいにく小雨がバラツキ底冷えのする天気でしたが、大勢のヒトで賑わっていました。出店もでていて賑やかでした。




2013年12月8日日曜日

2013SENDAI光のページェント




 年末の仙台の風物詩、SENDAI光のページェントの写真です。今年は12月6日(金)〜12月31日までの開催です。
 SENDAI光のページェント(せんだいひかりのページェント)は、仙台市都心部の定禅寺通(当店:定禅寺ハーブギャラリーの前の通り)と青葉通のケヤキ並木に数十万に上る数のLEDを取り付けて点灯するイルミネーションイベントです。1986年(昭和61年)、『「杜の都」から「光の都」へを理念に、市民ボランティアが「杜の都・仙台」を象徴する定禅寺通と青葉通のケヤキ並木にイルミネーションを施したのが始まりです。現在では、期間中280万人以上の人出がある仙台の冬の風物詩として、全国的な知名度を得るに至っています。当店の前も賑やかになります。

2013年12月3日火曜日

晩秋の花 ヤツデ?


 西公園で撮影しました。ヤツデの花です。晩秋に花が咲くめずらしい植物ですが、よく見るとなかなか味のある花です。

 ヤツデ(学名: Fatsia japonica)は、ウコギ科ヤツデ属の常緑低木です。葉が大型で独特の形をしているのでよく目立ちます。花は晩秋に咲き、球状の散形花序がさらに集まって大きな円錐花序をつくります。花びらは小さいが、花茎を含めて黄白色でよく目立ちます。他の花が少ない時期に咲くため、気温が高い日はミツバチやハナアブ、ハエなどが多く訪れます。撮影日は11月28日でしたが、小さなアブが何匹か集まっていました。
 牧野和漢薬草大図鑑には、葉を八角金盤(ハッカクキンバン)といい去痰薬に

2013年11月29日金曜日

メデイアテークに映るけやき並木の紅葉


 定禅寺通りの施設、メデイアテークの前で撮影しました。けやき並木の紅葉がガラスに映って非常にきれいでした。もうまもなく師走、定禅寺通りは光のページェントでにぎわいます。
 メデイアテークは、仙台市民図書館などが入居している複合文化施設で、一面ガラスばりの概観が特徴的です。概要については、以下以前のブログでの記載をご覧ください。

http://jyo-herbgallery.blogspot.jp/2012/01/blog-post_21.html

2013年11月26日火曜日

西公園通りとトウカエデ?の紅葉


 当店(定禅寺ハーブギャラリー)の前にある西公園通りのトウカエデ?の紅葉です。

 トウカエデ(唐楓:学名:Acer buergerianum)は、カエデ科の落葉高木です。中国大陸原産です。このトウカエデは葉が3 裂するため、サンカクカエデ(三角楓)という別名があります。街路樹としてよく植えられています。トウカエデは都会の街路樹などでは、黄葉がほとんどですが、山地などの寒暖の差が激しいところでは紅葉するようです。この、西公園通りでは黄葉がみごとです。

2013年11月22日金曜日

西公園のこけし塔と紅葉


 秋も深まり日に日に寒さが増すこのごろ、定禅寺通り界隈の紅葉もいまがみごろです。写真は西公園のこけし塔と紅葉です。多分ドウダンツツジだと思います。
 ドウダンツツジ(Enkianthus perulatus)は、ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉広葉樹です。低木で、高さは大きくても3m程です。本州、四国、九州の温暖な岩山に自生していますが、自生地は少なく、庭木や植え込みとしてごく普通に植えられています。花は、白色、釣り鐘のような感じで、5mm程の大きさです。葉は、菱形に近く、大きさは通常約2cm、大きなものは、約5cmになります。紅葉は寒冷な地で、10月中旬~11月上旬頃、温暖な地で11月中旬から12月中旬頃であり、まっ赤に紅葉します。

 西公園のこけし塔についてはこちらをご覧ください。
http://jyo-herbgallery.blogspot.jp/2012/09/blog-post_15.html

2013年11月19日火曜日

定禅寺通り付近の秋 錦町公園


 定禅寺通りの東側にある錦町公園の紅葉です。錦町公園(にしきちょうこうえん)は、仙台市都心部北側に位置する住区基幹公園(都市公園)です。定禅寺通りと愛宕上杉通りの角にあります。

公園の歴史についてはこちらの過去のブログをご覧ください。
http://jyo-herbgallery.blogspot.jp/2012/08/blog-post_10.html

2013年11月15日金曜日

宮城県庁と勾当台公園の紅葉


 11月14日朝の勾当台公園からみる宮城県庁舎です。紅葉の向こうに県庁舎が朝日で輝いていました。

現在の本庁舎は、二代目県庁舎を解体した跡地に1989年(平成元年)5月に完成したものです。当時は地上18階の宮城県では三番目に高い高層ビルで、最上階に無料で自由に入れる「展望ホール」があるため、多くの見物客でにぎわったとのことです。現在も18階の展望ホールは自由に見学でき、レストランもあります。

2013年11月12日火曜日

定禅寺通り付近の秋 けやき並木の紅葉


定禅寺通りのケヤキ並木もだいぶあきの装い。中央の緑道は落ち葉の絨毯です。



定禅寺通りについてはこちら過去のブログをどうぞ。
http://jyo-herbgallery.blogspot.jp/2011/04/blog-post_22.html

2013年11月8日金曜日

定禅寺通り付近の秋 西公園の紅葉


 日に日に冷え込みはじめたこのごろ、定禅寺通り界隈の木々もだいぶ色付きはじめてきました。上は西公園の写真です。
 定禅寺通りの突き当たりにある西公園は、明治8年に開園した市内では最も古い都市公園です。当時は桜ヶ丘公園と称してしましたが、町の西側にあることから西公園と呼ばれるようになり現在の西公園の名称となりました。4月になると多くの人が訪れるサクラの名所としてもしられていますが、秋の紅葉もなかなかです。

 過去のブログ:西公園の桜
 http://jyo-herbgallery.blogspot.jp/2011/04/blog-post_18.html


2013年11月5日火曜日

ケヤキ並木の下のヤブランの実



定禅寺通りの中央緑地のケヤキ並木の下に群生しているヤブランの実です。根は生薬として使われているようですが、実については利用方法はないようです。ネット上に、やや甘くて食べられるという記載がありましたが、詳細は確認できませんでした。

ヤブラン
以前ご紹介した花の写真です。
学名: Liriope   muscari 
科名:ユリ科
別名:サマームスカリ  
生薬名:大葉麦門冬
根はジャノヒゲ(麦門冬)と同じように漢方の生薬として使われているようです。

                                        記 阿部俊暢


2013年11月1日金曜日

イヌホウズキの上のテントウムシ


 西公園脇の空地で撮影しました。イヌホウズキの葉の上のニジュウヤホシテントウです。街の中で見かけるのは珍しいのですが、最近の温かさでどこからか飛んできたのかもしれません。
 ニジュウヤホシテントウ(Henosepilachna vigintioctopunctata)は、体長7mmほどで、淡い褐色の地に28個の黒い点があるのでこの名があります。北海道以南から東南アジアまで広く分布しています。ニジュウヤホシテントウは、益虫である肉食性のテントウムシと違って、ナスやジャガイモなどのナス科の植物の葉を食害するため害虫として扱われています。イヌホウズキもナス科の植物なので多分好きなのだと思います。葉にかじった後がついています。多くのテントウムシは成虫の形で越冬するので、この虫も多分このまま越冬するのかもしれません。
                            記 阿部俊暢

2013年10月29日火曜日

西公園の秋 サザンカ


 西公園で撮影しました。時期的にサザンカだと思います。
 サザンカ(学名:Camellia sasanqua)は、ツバキ科の常緑広葉樹です。秋の終わりから、冬にかけての寒い時期に、花を咲かせます。
 日本では山口県、四国南部から九州中南部、南西諸島(屋久島から西表島)等に、日本国外では台湾、中国、インドネシアなどに分布しています。
 サザンカには多くの栽培品種(園芸品種)があります。野生の個体の花の色は部分的に淡い桃色を交えた白であるのに対し、植栽される園芸品種の花の色は赤や、白や、ピンクなど様々です。
 ツバキと非常に似ていますが、両者の区別点は、蕾がツバキでは葉の下につきますが、サザンカは上に付き、花が咲いてもよく見えます。またツバキは花がおわるとポトリと全体がポトリと落ちますが、サザンカは花びらがバラバラに散ります。
 ツバキ同様に種子より油をとったり、細工物の材としても使用されているようです。
                               記 阿部俊暢

参考資料
*野外植物民俗事苑

2013年10月25日金曜日

道端の薬草(20) イノコヅチ?


 西公園の空地で撮影しました。多分イノコヅチ(ヒカゲノイノコヅチ)だと思いますが、同属のヒナタノイノコヅチかもしれません。

 イノコヅチ(猪子槌: Achyranthes bidentata var. japonica)は、ヒユ科イノコヅチ属の多年草です。日のあまり当たらない場所に生える雑草。同属の近縁種、ヒナタイノコヅチに対してヒカゲイノコヅチ(日陰猪子槌)ともいいます。よく似た、ヒナタイノコヅチ(日向猪子槌: Achyranthes bidentata var. fauriei)は、イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)よりも日当たりのよい場所に生えることからその名があります。
 
 イノコヅチの根を乾燥させたものは、ゴシツ(牛膝)という生薬です。牧野和漢薬草大図鑑には、以下のように記載されています。
【薬効と薬理】通経、浄血、利尿作用があるとされており、月経不順、脚気、小便難渋、淋疾などに用いられる。
【その他】日本産のゴシツは通常ヒナタノイノコヅチの根を用い、イノコヅチの根は小型で市場性がない。

 野外植物民俗事苑には、若いものは食べられ、佐渡では「夏のホウレンソウ」といってお浸しや和え物にするとあります。

                              記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外しょくb


2013年10月22日火曜日

道端の薬草(19) セイタカアワダチソウ?


西公園の工事中の空地で撮影しました。セイタカアワダチソウだと思います。
セイタカアワダチソウ(学名:Solidago canadensis var. scabra または Solidago altissima)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草です。北アメリカ原産で、日本では切り花用の観賞植物として導入された帰化植物で、今では北海道から沖縄まで自生しています。
 日本では帰化植物として嫌われがちですが、英名をゴールデンロッドといい、ドイツ薬局方に記載され、ドイツEコミッション(ドイツ薬草委員会)が承認したれっきとした薬用ハーブです。
 牧野和漢薬草大図鑑にも記載がありますが、薬効は不詳とされており日本では使用されていないようです。
同属(アキノキリンソウ属)の近縁種であるアキノキリンソウは、日本に自生しており、根を含む全草が一枝黄花( イッシオウカ)という生薬名で薬用に利用されています。

                                   記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*ABC(American Botanical Council)Webページ

2013年10月18日金曜日

秋の定禅寺通り イヌサフラン


 今年も、いつもの三越前の定禅寺通り中央緑地で撮影しました。
イヌサフランの園芸品種のコルチカム‘ウオーターリリー’だと思います。

 イヌサフラン(colchicum  autumnal)はユリ科のイヌサフラン属の植物です。ヨーロッパ中南部〜北アフリカ原産です。種名の通り、秋に花が咲きます。
 イヌサフランの鱗茎(球根)や種子には、アルカロイドのコルヒチンという物質が含まれています。リウマチや痛風の治療に用いられてきましたが、毒性も強く下痢や嘔吐などの副作用を伴います。現在は主に痛風に用いられています。また種なしスイカの作出にも使用されています。
 牧野和漢薬草大図鑑には以下のように記載されています。
【薬効と薬理】中枢性の知覚麻痺と末梢性血管麻痺の作用があり、痛風による激痛を特異的に鎮める作用がある。鎮痛薬として痛風に用いる。
【使用法】毒性が強いため家庭では使えない。

                            記 阿部俊暢

参考資料
牧野和漢薬草大図鑑
英国王立園芸協会ハーブ大百科

2013年10月15日火曜日

道端の薬草(18) ヨメナ?


 勾当台公園で撮影しました。ちょっとみにくい写真ですが、ヨメナの1種カントウヨメナ(K. pseudoyomena Kitam.)ではないかと思います。このような野菊はどれもよく似ているので、ノコンギク(Aster ageratoides)かもしれません。
 ヨメナ(嫁菜、学名:Aster yomena)はキク科の多年草で、道端で見かける野菊の一種です。秋に薄紫か白い菊の花をつけます。ただし一般にはよく似た姿のキク類は他にもいくつかあり、一般にはそれらをまとめてヨメナと呼んでいることが多いです。
 ヨメナは昔から食用野草として知られていた植物で、若葉を天ぷらや茹でて浸しもの、和えものなどにすると特有の香気がります。薬用としても利用されており、牧野和漢薬草大図鑑には以下のように記載されています。
【薬用部分】根を含む全草。夏〜秋につけたままの全草を採取し、水洗い後そのまま使用するか日干しにする。
【薬効と薬理】薬理およびその効果については不明だが、民間的に清熱、解毒、止血薬として吐血、鼻血、血痢、創傷の出血、黄疸、水腫、咽喉痛、痔瘡、できものなどに用いられる。
                                記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外植物民俗事苑

2013年10月11日金曜日

道端の薬草(17) マツヨイグサ?


 西公園脇の空地で撮影しました。マツヨイグサ属の1種だと思いますが、種まではわかりません。

 マツヨイグサは、アカバナ科マツヨイグサ(Oenothera)属の一年生または多年生草本植物で、この言葉は主にマツヨイグサ属に含まれる植物について種を特定しないで呼ぶ場合に使用されます。月見草とか宵待草と呼ばれる場合もあります。
マツヨイグサ属にはおよそ125の種が含まれています。どの種も南北アメリカ大陸原産であり他地域には生育していません。日本も例外ではなく、野生のものは帰化植物か、逸出した園芸植物のいずれかです。日本に帰化している植物には、マツヨイグサ、コマツヨイグサ、オオマツヨイグサ、メマツヨイグサなどがありますが、近年はメマツヨイグサ(Oenothera binnis)が多いとのことなので、これもメマツヨイグサかもしれません。
 牧野和漢薬草大図鑑には、日本産のものはほとんど薬用にされることはないとありますが、ヨーロッパや中国では薬用に利用されています。最近では、メマツヨイグサ(Oenothera binnis)の種子から採油されるオイルは、γ-リノレイン酸を多く含んでおりサプリメントなどでも注目されています。

                             記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*英国王立園芸協会ハーブ大百科
 

2013年10月8日火曜日

道端の薬草(16) ナンブアザミ?



 西公園で撮影しました。
アザミ属(アザミぞく、Cirsium)はキク科の属の一つです。アザミの種類はたくさんあって、よく似ているので判別が難しいのですが、花の時期、葉の切れ込み具合、花が下向きについていることなどより、ナンブアザミ学名 (Cirsium nipponicum)ではないかと思います。雑種もあるそうなのでよくわかりません。
 アザミの根はアザミ根といい、民間療法で薬用に利用されいます。利用されているアザミの種類には、ノアザミ、ナンブアザミ、シコクアザミ、フジアザミ、ニッコウアザミなどがあります。
 牧野和漢薬草大図鑑には以下の記載があります。
【アザミ根は民間的にかっけ、神経痛、リウマチに用いられ、利尿、健胃にも効果があるといわれる。アザミ根1日6〜15gを水で煎じて服用する。外用には生の根をすりつぶして患部に塗布する。】
 食用にもされているようで、野外植物民俗事苑には、茎立ちしたものは茎を中心に採って、てんぷらや汁の実、煮付けとするほか、茹でて浸しもの、各種の和えものとするとあります。
                                      記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外植物みn
 

2013年10月4日金曜日

秋の定禅寺通り ヒガンバナ


 いつも撮影する三越前の定禅寺通り中央緑地で撮影しました。ヒガンバナの群生です。

 ヒガンバナ(彼岸花、学名 : Lycoris radiata Herb)は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年球根植物です。本州から沖縄および中国の暖帯、温帯に自生しています。リコリス、曼珠沙華(マンジュシャゲ、またはマンジュシャカ )とも呼ばれています。野外植物民俗事苑には、”古くから民衆に親しまれてきた草花で、収録した方言は600を超える多さである。”と記載されています。
 秋に未だ葉が芽を出さないときに、花茎を地上に30cmくらい伸ばして真っ赤な美しい花を咲かせます。全草有毒で、特に鱗茎にアルカロイド(リコリン、ガランタミン、セキサニン、ホモリコリンなど)を多く含む有毒植物です。誤食した場合は吐き気や下痢、ひどい場合には中枢神経の麻痺を起こして死にいたることもあります。
 牧野和漢薬草大図鑑には、以下のように記載されています。
【薬用部分】鱗茎(石蒜:せきさん)
【薬効と薬理】鱗茎から得られたアルカロイドには鎮痛、降圧、催吐、去痰をはじめ様々な薬理作用があることが知られている。リコリンは市販のヒドロコリン(アメーバ赤痢の薬)や吐剤、去痰薬ねどの製剤原料に用いる。そのほか、民間では腎炎、膀胱炎などの身体のむくみを除き、また肩こり、乳房炎、乳腺炎の湿布に用いる。
 民間での使用については同様の記載が、野外植物民俗事苑にもあります。

                              記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外



2013年10月1日火曜日

勾当台公園の秋の花壇(3)ポーチュラカ?


 勾当台公園のグリーンハウス前の花壇で撮影しました。たぶんポーチュラカの1種のマツバボタンだと思います。

 マツバボタン(松葉牡丹、Portulaca grandiflora)と、スベリヒユ科スベリヒユ(ポーチュラカ)属の植物です。南アメリカ原産の一年草で、アルゼンチン、ブラジル南部、ウルグアイに自然分布しています。葉は多肉で、高温と乾燥に対して非常に強く、世話のほとんど不要なくらい丈夫です。種子は非常に細かく、こぼれ種でもよく繁殖します。開花期は6~9月頃。美しい花を観賞するためによく栽培されています。花弁の色は白、黄、赤、オレンジ、ピンクなどで、八重咲きの品種もあります。

 スベリヒユ(ポーチュラカ)属の植物は、多肉質の蔓性の一年草、二年草約40種類が知られており、温暖な温帯地方に広く分布しています。同属のスペリヒユ(Portulaca aolerasea)は野菜として多くの地方で栽培されており、古代エジプトをはじめ、インドおよび中国で何千年にもわたって育てられてきたハーブです。
 日本でも食用にされており、山形県では「ひょう」と呼び、茹でて芥子醤油で食べられます。一種の山菜として扱われており、干して保存食にもされてきました。また沖縄県では「ニンブトゥカー(念仏鉦)」と呼ばれ、葉物野菜の不足する夏季に重宝されています。
 牧野和漢薬草大図鑑には以下のように記載されています。
【薬用部分】全草「馬歯莧」(;ばしけん)夏に全草を採取し、水洗い後日干しにする。
【薬効と薬理】消炎、消腫、利尿薬として、血痢、淋疾、歯肉炎、虫さされなどに用いられる。
                               記 阿部俊暢

参考資料
★牧野和漢薬草大図鑑
★英国園芸協会 ハーブ大百科
★フリー百科事典ウイキペデイア





2013年9月27日金曜日

勾当台公園の秋の花壇(2)センニチコウ


 

 前回と同じ勾当台公園とグリーンハウス前のモデル花壇で撮影しました。ドライフラワーなどでお馴染みのセンニチコウです。

センニチコウ(千日紅、 Gomphrena globosa)は、ヒユ科のセンニチコウ属の一年草です。園芸植物として栽培されている。 
Gomphrena globosaは、一般には Globe Amaranth またはBachelor Buttonとして知られておりG 、24インチの高さに育ちます。 本当の種はマゼンタ色の苞を持っていますが 、栽培品種は紫、赤、白、ピンク、そしてライラックなどの様々な色があります。
その原産地はブラジル 、 パナマとグアテマラの範囲と考えられています 。


用途
 日本ではおもに花壇やドライフラーなどで利用されていますが、フリー百科事典ウイキペデイア英語版より、他国の利用法を紹介します。
 トリニダードでは沸かしてお茶にし、赤ん坊の夜泣き、乏尿 、咳、糖尿病のために使用します。
 ハワイでは 、乾燥した後その形状と色を保持していることより、長持ちするレイで使用されます。
 ネパールでは、この花はで兄弟の日のための花輪を作るために使用されています 。 花輪は、保護のために彼らの姉妹により兄弟の首に巻かれます。
                              記 阿部俊暢
      

2013年9月24日火曜日

勾当台公園の秋の花壇(1) ケイトウ


勾当台公園のグリーンハウス前のモデル花壇で撮影しました。ケイトウの品種だと思います。

 ケイトウ (Celosia cristata L) はヒユ科ケイトウ属の一年生植物です。

 夏から秋にかけ、赤・桃色・黄色などの花穂ができ、その形状がニワトリの鶏冠(とさか)に似ていることに由来します。花期は8月から9月頃です。
 原産地はアジア、アフリカの熱帯地方で、日本には奈良時代に中国を経由して渡来したといわれています。かつては韓藍(カラアイ)と呼ばれていた。花の色は赤や黄色を基調とするが、橙、紫、ピンクなどさまざまな色の園芸品種があります。花穂の形状の異なる羽毛ケイトウ、久留米ケイトウ、トサカケイトウなどの系統があります。
 同属のノゲイトウ(Celosia argentea L)は、一部日本に帰化し、同様に園芸品種としても栽培されています。
 
 牧野和漢薬草大図鑑には、以下のように記載されています。
【薬用部分】花:鶏冠花(ケイカンカ)、種子:鶏冠子(ケイカンシ)
【薬効と薬理】鶏冠花は、止血、止瀉の作用があり、下痢、痔瘻、便血、子宮出血、こしけ、凍傷に用いられる。

 同属のノゲイトウの種子は生薬名を青箱子(セイショウシ)といいます。強壮、消炎薬として使用されています。
                               記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
                             

2013年9月20日金曜日

勾当台公園の秋(2)ミヤギノハギ



  勾当台公園で撮影しました。葉の形より、たぶんミヤギノハギと思われます。
19日は仲秋の名月でしたが、宮城県には萩の月という銘菓があります。商品名は「萩が咲き乱れる宮城野の空に浮かぶ満月」に由来しているとのことです。

 ミヤギノハギ(宮城野萩 Lespedeza thunbergii)とはマメ科ハギ属の植物です。宮城県の県花でもあります。高さ、1-2mの落葉低木で、紫紅色の花を8-10月頃に咲かせます。園芸用としてもよく栽培されています。和名は、宮城県に多く自生することから、歌枕の宮城野の萩にちなんで命名されたといわれています。秋の7草の1つで古くから知られ、『万葉集』でも多く詠まれ、ハギは万葉集で最も詠まれている植物だそうです。有名な歌人の大伴家持もハギの歌をなん首も呼んでいます。
 
 ミヤギノハギの利用については、牧野和漢薬草大図鑑によれば、葉と茎は生薬名:美麗胡枝子(ビレイコシシ)、花は美麗胡枝子花、根は美麗胡枝子根と呼ばれ薬用に使用されます。
記 阿部俊暢

参考資料

*牧野和漢薬草大図鑑


2013年9月17日火曜日

勾当台公園の秋(1)ススキ


 勾当台公園の噴水脇で撮影しました。季節を感じるススキです。2013年は9月19日が「中秋の名月」だそうです。暦の関係で、中秋の名月は必ずしも満月になるとは限らないのですが、今年は満月のようです。
 ススキ(芒、薄)(学名:Miscanthus sinensis)は、イネ科ススキ属の植物で、萱(かや)、尾花ともいいます。野原に生息し、ごく普通に見られる多年生草本です。十五夜の月見には、ハギ(萩)とともにススキを飾ることが多くよく知られています。
 万葉集にはススキを呼んだ歌が17首、オバナを呼んだ歌が19首、カヤを呼んだ歌が10首あるそうです。
ススキは古くから、茅葺き屋根のほかいろいろ利用されてきました。野外植物民俗事苑には、”春の柔らかにものは端午の節句のちまきを包むために使用される。”とありましたが、ネット上の検索ではいくつものブログにその記載がありました。”カシワモチ,チマキ等の食物に利用する植物(葉)の記録”という資料によれば、一般的にはササ類の使用がおおいようですが、西日本ではススキも利用されているようです。
 筆者の記憶にはありませんが、どなたか詳しい方がありましたら教えてください。


                                 記 阿部俊暢
参考資料


*野外民俗植物事苑
カシワモチ,チマキ等の食物に利用する植物(葉)の記録”
 人と自然 Humans and Nature, No.18, 127 -150, December 2007

2013年9月13日金曜日

道端の薬草(17) イヌタデ


 西公園の空地で撮影しました。イヌタデだと思います。 
 イヌタデ(Polygonum longisetum)は、タデ科タデ属の一年草です。日本各地、朝鮮半島、台湾、中国、マレーシアなどに分布し、野原や道ばたに普通に見られる雑草です。花期は6月〜10月で、密な総状花序に紅紫色の小さな花をつけます。その花を「赤飯」にみたてて、アカマンマとも呼ばれています。
 牧野和漢薬草大図鑑には以下の記載があります。
【薬用部分】全草:馬蓼(バリョウ)。開花時に採取する。
【薬効】回虫駆除、下痢による腹痛、皮膚病などに用いる。
 食用にもされているようで、野外植物民俗事苑には、”若葉は茹でて、浸しもの、和え物などとして食用にする”とあります。

                               記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外植物民俗事苑

2013年9月6日金曜日

道端の薬草(15) ヘクソカズラ


 西公園の空地で撮影しました。ヘクソカズラだと思います。なんか可哀想な名前ですが、よく見るとなかなか味のある花です。ヤイトバナ、サオトメバナなどの名もあります。

 ヘクソカズラ(学名: Paederia scandens)は、アカネ科ヘクソカズラ属の蔓性多年草です。北海道から沖縄までの山野に自生しており、植物全体に悪臭があることから屁屎葛(ヘクソカズラ)の名があります。花は夏に咲き、外面白色で内面は紅紫色(写真参照)を帯び、その花の優しい色や姿からサオトメバナとも呼ばれています。

球形で黄色、直径5mmの果実は、生薬の鶏屎藤果(ケイシトウカ)として知られています。牧野和漢薬草大図鑑には以下のように記載されています。
【薬効と薬理】果実の成分には抗菌作用があることが知られている。根には下痢止め、あるいは腎臓脚気などに利尿薬として効果がある。
 
                            記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外植物民俗事苑

2013年9月5日木曜日

道端の薬草(16) イヌホウズキ


 西公園の空地で撮影しました。イヌホウズキの花と実だと思います。

 イヌホオズキ(学名: Solanum nigrum)は、ナス科ナス属の一年生植物です。バカナスとも呼ばれています。ホオズキやナスに似ているが役に立たないことからその名付けられました。
 日本全土を含む、世界の温帯から熱帯にかけて広く分布し、畑や道端、民家の庭先などで普通に見られます。有毒物質のソラニンを含んでいますが、毒性は低く、若葉を食用にしている地域もあります。
 牧野和漢薬草大図鑑には以下の記載があります。
【薬用部分】全草(龍葵:リュウキ)、果実(龍葵子:リュウキ)

【薬効と薬理】龍葵は、解熱、解毒、消腫薬として各種のできもの、打撲傷、慢性の気管炎、急性腎炎などに用いられる。
【使用法】消腫には生の果実を含む茎葉に塩を少量加えてもみ、葉汁を塗る。
                              記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外植物民俗事苑

2013年9月3日火曜日

勾当台公園のサルスベリ



 勾当台公園で撮影しました。サルスベリの花です。今年はなぜか少なめです。

 サルスベリ(百日紅=ヒャクジツコウ、Lagerstroemia indica)は、ミソハギ科の落葉中高木です。中国南部原産の落葉小高木であり、日本には江戸時代に渡来しました。花が美しく、耐病性もあり、必要以上に大きくならないため、しばしば好んで庭や公園などに植えられるます。勾当台公園にも何本か植えられています。花は紅の濃淡色または白色で、8月頃に咲きます。和名は、猿が登ろうとしても、滑ってしまうという意味で、猿滑と表記することもあります。サルスベリは、もっぱら観賞用として植えられているようで、野外植物民俗事苑にもその利用の記載はありません。

 同属のバナバ(和名:オオバナサルスベリ、学名:Lagerstroemia speciosa)は、インドネシアやタイなどの熱帯、亜熱帯地域に分布する常緑高木で、フィリピンでは糖尿病を治療する民間薬として飲用されています。日本でもバナバ茶として販売されていて、国立健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報にも記載があります。

                           記 阿部俊暢

2013年8月30日金曜日

道端の薬草 (14)アオキ


 勾当台公園のアオキの実です。まだ緑色です。
 
 アオキ(Aucuba japonica)はミズキ科アオキ属の常緑低木です。
日本原産で、北海道南部 - 沖縄までの森林に自生しています。日陰でもよく育ち、庭園や公園の植え込みに植栽されています。勾当台公園や西公園にも多数植えられています。


 高さは2mほどで、花は3 - 5月に咲きます。果実は卵形の液果で種子を1個含み、秋頃から赤く(種類によっては白、黄色に)熟するとありますが、まだ緑色です。

 牧野和漢薬草大図鑑には、以下の記載があります。
【薬用部分】生の葉、果実(桃葉珊瑚:トウヨウサンゴ)
【薬効】昔から民間薬として用いられ、やけど、しもやけ、できものに、また脚気、浮腫、膀胱カタルなどに用いられる。

                             記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑