2013年10月25日金曜日

道端の薬草(20) イノコヅチ?


 西公園の空地で撮影しました。多分イノコヅチ(ヒカゲノイノコヅチ)だと思いますが、同属のヒナタノイノコヅチかもしれません。

 イノコヅチ(猪子槌: Achyranthes bidentata var. japonica)は、ヒユ科イノコヅチ属の多年草です。日のあまり当たらない場所に生える雑草。同属の近縁種、ヒナタイノコヅチに対してヒカゲイノコヅチ(日陰猪子槌)ともいいます。よく似た、ヒナタイノコヅチ(日向猪子槌: Achyranthes bidentata var. fauriei)は、イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)よりも日当たりのよい場所に生えることからその名があります。
 
 イノコヅチの根を乾燥させたものは、ゴシツ(牛膝)という生薬です。牧野和漢薬草大図鑑には、以下のように記載されています。
【薬効と薬理】通経、浄血、利尿作用があるとされており、月経不順、脚気、小便難渋、淋疾などに用いられる。
【その他】日本産のゴシツは通常ヒナタノイノコヅチの根を用い、イノコヅチの根は小型で市場性がない。

 野外植物民俗事苑には、若いものは食べられ、佐渡では「夏のホウレンソウ」といってお浸しや和え物にするとあります。

                              記 阿部俊暢

参考資料
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外しょくb


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