2013年7月26日金曜日

定禅寺通りの街路樹 タブノキ


勾当台公園で撮影しました。芝生に沿ってたくさん植栽されているタブノキの実です。今は緑ですが、熟すと黒紫色になるようです。
 タブノキ(椨 Machilus thunbergii)とはクスノキ科タブノキ属の常緑高木です。本州、四国、九州、朝鮮半島南部、中国の山東、江蘇、浙江などに分布しています。日本では、照葉樹林の代表的樹種のひとつで、各地の神社の「鎮守の森」によく大木として育っています。街路樹としてもおなじみで、勾当台公園公園付近の街路樹としてたくさん植えられています。イヌグス・タマグス・ヤマグスとも称されています。
 ”別名のイヌグスは「犬楠」で、クスノキに似るが香りが乏しく材もおとるとの意味。”と、野外植物民俗事苑には記載されています。
 
 枝葉には粘液が多く、乾かして粉にするとタブ粉が得られます。タブ粉は線香や蚊取線香の材料の1つ(粘結材)として用いられていおり、手作りのお香の材料としてネット通販で手にはいります。販売されているものは中国産が多いようです。
 
 薬用については、牧野和漢薬草大図鑑に以下の記載があります。
【薬用部分】根皮および樹皮(紅楠皮:コウナンヒ)
【薬効と薬理】根および樹皮は捻挫傷筋を治すのに用いられる。樹皮の煎液は吐瀉して止まらないものを治すのに用いられる。また、転筋足踵(筋をねじって足がはれる)を治すのにもちいられる。

                           記 阿部俊暢
*参考資料
 牧野和漢薬草大図鑑
 野外植物民俗事苑

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