2013年4月17日水曜日

定禅寺通りの春(2) スイセン


 先日ご紹介した、三越前の定禅寺通り中央緑地で撮影しました。クリスマスローズのとなりに咲いていました。

水仙(スイセン)
 スイセン属(Narcisus)はヒガンバナ科の属のひとつです。この属にはラッパスイセンやニホンズイセンなど色や形の異なる品種が多くありますが、この属に含まれるものを総称してスイセンと呼んでいます。属名のナルシスは、ナルシストの語源でもあるギリシャ神話の美少年ナルキソスの話に由来します。
 原産地は主にスペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域から、アフリカ北部まで分布し、原種は30種ほど知られています。日本においては、ニホンズイセンが古く中国を経由して渡来したと言われています。分布は、本州以南の比較的暖かい海岸近くで野生化し、群生が見られます。越前海岸の群落が有名です。宮城県では、蔵王の烏帽子スキー場の スイセンが有名です。
 烏帽子スキー場のWeb:http://www.eboshi.co.jp

 スイセンは有毒植物で、毒成分はリコリン、シュウ酸カルシウムなどです。全草が有毒ですが、鱗茎(球根)に特に毒性分が多く含まれています。致死量は10gといわれています。食中毒症状と接触性皮膚症状を起こします。葉がニラに似ており、間違えて食べ食中毒を起こすという事件が時々報告されています。

 スイセンの根を水仙根、花を水仙花といい、薬用として利用されています。水仙根は外用薬としてできものなどに用いられているようです。牧野和漢薬草大図鑑には、”生の鱗茎を金属製以外のおろし器ですりおろした汁に小麦粉を加えてクリーム状にしたものを患部に直接塗布し、ガーゼで抑える。内服してはいけない。”と記載されています。


毒性成分のリコリンは、ヒガンバナ科の植物(ヒガンバナ、スイセンなど)に含まれるアルカロイドで、嘔吐作用があり、大量に摂取すると死亡します。

参照
フリー百科事典:ウイキペデイア
牧野和漢薬草大図鑑
埼玉県薬剤師会ホームページ 
ほか


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