2013年6月26日水曜日

道端の薬草(8)ドクダミ



 定禅寺通の裏側の駐車場で撮影しました。
 ドクダミ(蕺草、学名:Houttuynia cordata)はドクダミ科ドクダミ属の多年草です。本州、四国、九州、沖縄および台湾、中国、ヒマラヤ、ジャワに分布し、山野や庭などに普通に見られます。 ドクタミは、古くから民衆に親しまれ暮らしとの関係も深いため、240以上もの方言があるといわれています。その代表的なものは、イシャコロシ(大分)、ウマクワズ(高地)、ジゴクソバ(千葉•茨城•福島•秋田)、チョウジャグサ(佐渡)ドクダメ(長野•岡山)など様々です。少し湿り気のある所を好んで至る所にはえ、全草に独特の悪臭があります。丈は20〜30cm。夏の始めに茎の頂に白色で4枚の花弁状の苞を付け、花のように見えます。
 古くから民間薬として使用され、健康茶としても親しまれています。開花期の地上部を乾燥させたものは生薬名十薬(じゅうやく、重薬とも書く)といい、日本薬局方にも収録されています。十薬は日本の代表的な民族薬の一つで(和薬ともいう)、この名は10種類の薬に匹敵する効き目があることに由来するとされています。
 牧野和漢薬草大図鑑には、”ドクダミの水浸液は高血圧予防に役立ち、また煎剤は利尿作用がある。白癬菌やブドウ球菌にも有効で、抗菌力や制菌力があるとされている。解熱、解毒、消炎薬として用いられる。”と記載されています。 
 以前のブログで、”ベトナム料理ではザウゾプカー(rau giấp cá)またはザウジエプカー(rau diếp cá)と称し主要な香草として重視されている。”とご紹介しましたが、日本でも食材として利用されているようです。野外植物民俗事苑には”若いものは全体が、天ぷらや、茹でて和え物、水に曝して酢みそ和えなどとして食べる。火を通すと臭みは消える。”と記載されています。インターネットを検索するとドクタミ料理の体験紀を読む事ができます。     

                                記 阿部俊暢

参考資料
*最新薬用植物学 
*牧野和漢薬草大図鑑
*野外植物民俗事苑 

 

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