コブシ(辛夷、学名:Magnolia kobus)はモクレン科モクレン属の落葉高木です。早春に他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせます。歌謡曲などでお馴染みであり、北国の春といえば、連想される方も多いかもしれません。
コブシの名は「拳」からきており、蕾の形が拳状であるところから付けられたといわれています。コブシの花は各地で農事の指標となる花であり、例えば青森県や秋田県の一部では「田打ち桜」といい、この花が咲けば田打ちを始めるとされています。島根県岩見地方では、この花が咲くと籾播きをせねばならん、この花が散ると田植えをせにゃならんという諺があります。(野外植物民俗事苑より)
漢方ではコブシの蕾を乾燥させたものを「辛夷」といい、頭痛、鼻炎、蓄膿症などの鎮静、鎮痛薬として用います。アイヌは、樹皮を煎じて茶の代わりや風邪薬として服用します。
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