2014年4月29日火曜日

宮城県庁前の林子平像と八重桜

宮城県庁前の林子平像と八重桜です。
 林 子平(はやし しへい)江戸時代後期の経世論家です。有名な、著書の『海国兵談』で当時鎖国政策で国際的に孤立していた日本に、外国の脅威と国際化の必要性を主張した初めての人です。「海国兵談」は1791年仙台で出版されます。しかし幕府はいたずらに世間を惑わす行為としてこれを取り締まり、版木を没収して子平を罰しました。子平はまもなく失意のうちに世を去ることになります。子平の処罰のわずか4ヶ月後にロシア使節ラックスマンが根室に着き、子平の心配が現実のものとなったのは歴史の皮肉です。
今回の東日本大震災や原発事故の例を見れば(林子平と同じように、前から津波や、原発の危険性に警鐘をならす人はたくさんいました。)なにやら考えさせられる話です。子平は、今も西の方角をにらんで宮城県庁前に立っています。
 八重桜は掲示板には、サトザクラとのみ記載されていて品種の方はわかりません。サトザクラ(里桜)は、サクラの園芸品種の総称です。約200種程度が知られています。とりわけよく見る品種としてはカンザンやフゲンゾウ、ヤエベニシダレなどがあります。花の色や形からするとカンザンかもしれません。

2014年4月26日土曜日

春本番の定禅寺通り(4)西公園のコブシ?

西公園で撮影しました。コブシの花だと思います。


 コブシ(辛夷、学名:Magnolia kobus)はモクレン科モクレン属の落葉高木です。早春に他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせます。歌謡曲などでお馴染みであり、北国の春といえば、連想される方も多いかもしれません。
 コブシの名は「拳」からきており、蕾の形が拳状であるところから付けられたといわれています。コブシの花は各地で農事の指標となる花であり、例えば青森県や秋田県の一部では「田打ち桜」といい、この花が咲けば田打ちを始めるとされています。島根県岩見地方では、この花が咲くと籾播きをせねばならん、この花が散ると田植えをせにゃならんという諺があります。(野外植物民俗事苑より)
 漢方ではコブシの蕾を乾燥させたものを「辛夷」といい、頭痛、鼻炎、蓄膿症などの鎮静、鎮痛薬として用います。アイヌは、樹皮を煎じて茶の代わりや風邪薬として服用します。

2014年4月22日火曜日

春本番の定禅寺通り(3)道端のタンポポ

定禅寺通りの歩道脇の植栽で撮影しました。

 タンポポ(蒲公英)は、キク科タンポポ属 (Taraxacum) の多年草の総称です。日本には大きく分けて、古来から日本に生育していた在来種と、近世に海外から持ち込まれた外来種が生育しています在来種は外来種に比べ、開花時期が春の短い期間に限られ、また、在来種は概ね茎の高さが外来種に比べ低いため、生育場所がより限定されます。最も一般的で夏場でも見られるタンポポは概ね外来種のセイヨウタンポポです。
  この写真は、たぶん外来種のセイヨウタンポポ(Taraxacum officinal)だと思いますが、低温に弱く、初春から初夏にかけての寒暖差が激しい条件下では生育できない場合も多いといわれています。この写真ではよく確認できませんが、草丈が低く萼もそりかえっているようには見えないので、在来種のカントウタンポポ(Taraxacum  platycarpum )かもしれません。近年は、雑種も多いとのことなのでよくわかりせん。
 

2014年4月19日土曜日

春本番の定禅寺通り(2)勾当台公園のツクシとスギナ

勾当台公園の噴水脇のロックガーデンで撮影しました。
ツクシ(土筆)は、トクサ科トクサ属の植物の1種であるスギナの胞子茎(または胞子穂、胞子体)です。ツクシが成長し胞子を放出した後、それとは全く外見の異なる栄養茎を伸ばします。これが一般的にスギナとして知られている食物です。鮮やかな緑色で丈は10 - 40cm程度。主軸の節ごとに関節のある緑色の棒状の葉を輪生させます。上の節ほどその葉が短いのが、全体を見るとスギの樹形に似て見えるのでスギナの名があります。写真のツクシのまわりにもうたくさん見る事ができます。
 ツクシは春の季語であり、古くから親しまれてきたため、500以上の方言が存在します。ツクシは春の山菜としても親しまれています。袴を取って茹でて灰汁を抜き、だしで軟らかく煮たり、佃煮にしたりして食用とします。野外食物民俗事苑には、特に愛知県で好まれていると記載されています。

2014年4月15日火曜日

第67回杜の都づくり「春の植木市」

 今年も西公園の「春の植木市」の季節になりました。今回で67 回目を迎える西公園の春の風物詩です。今年は、4月5日(土曜日)~29日(祝日) 午前10時から午後4時まで開催しています。写真は14日午後に撮影したものです。この行事が始まると、定禅寺通りや西公園もいよいよ春本番です。桜、コブシ、モクレン、マンサク、様々な花が一気に開花します。毎年、出店数が減っているような気がするのは残念ですが、熱心な人で賑わっています。
植木市会場入り口
植木市会場全景
モデル庭園


2014年4月12日土曜日

春本番の定禅寺通り(1)勾当台公園のミツバツツジ?

勾当台公園で撮影しました。毎年ご紹介していますが、ミツバツツジの1種だと思います。ムラサキの花がひときわ鮮やかです。東北の遅い春も本番です。様々な花が一気に開花します。

ミツバツツジ(学名:Rhododendron dilatatum)はツツジ科ツツジ属の落葉低木です。または、近縁のミツバツツジ類を総称していうこともあります。ミツバツツジは、 関東地方から近畿地方東部の太平洋側に分布し、主にやせた尾根や岩場、里山の雑木林などに生育すしています。ミツバツツジ類は、4-5月頃に紅紫色の美しい花が咲き、花が終わってから葉が出てきます。枝先に三枚の葉がつくことからこの名がつきました。
 ミツバツツジの変種には、トサノミツバツツジ、ハヤトミツバツツジ、ヒダカミツバツツジなどがあります。その他、日本に自生するミツバツツジ類には、トウゴクミツバツツジやサイコクミツバツツジ、コバノミツバツツジ、ダイセンミツバツツジ、ユキグニミツバツツジ、キヨスミミツバツツジなどがあります。
 この写真がどの種かはちょっとわかりません。野生のものは少ないとのことなので、多分園芸品種だと思います。
 まだ桜もまばらな勾当台公園に満開で咲いていました。北国の遅い春がいっきに進んいます。




2014年4月7日月曜日

春の息吹(6)梅と桜の開花前線の北上?

4/4日に西公園で撮影しました。西公園の白梅です。最近の暖かさでほぼ満開です。


 梅は百花に先駆けて咲き、桜などに比べ休眠が浅いために開花時期が天候によって大きく左右されます。また、品種によって多少差があります。
 寒い中、いち早く春の訪れを知らせる梅の花は、1月下旬~5月上旬まで、約3ヶ月間かけてゆっくりと日本列島を北上します。
 一方、桜は3月下旬くらいに開花し訳1ヶ月半で一気に日本列島を北上します。このため、その年の気象環境にもよりますが、宮城県北部から岩手県にかけて桜の開花前線が梅の開花前線に追いつき、東北北部では梅と桜が同時に見れることになります。
 気象庁のデータによれば今年の仙台での開花は、平年より26日遅い3月25日となっています。一方桜の開花予想は4月10日前後です。品種によって開花日に多少の違いがありますので、仙台でも桜と梅の花を同時に見る事が出来るかもしれません。

2014年4月5日土曜日

春の息吹(5)定禅寺通りのクロッカスとクリスマスローズ

 仙台三越前の定禅寺通りの中央緑地で撮影しました。クリスマスローズとクロッカスが一緒に咲いていました。

 この三越前の緑地は不思議なところで、手入れしているようにはみえないのですが、誰にも注目されることもなく、季節によって様々な花が雑然と咲いています。昨日からの強い雨のなかしっかり咲いていました。
 クリスマスローズ(ヘレボルス(Helleborus))はキンポウゲ科のクリスマスローズ属に分類される植物の総称です。「クリスマスローズ」という呼称は、「イギリスのクリスマス」に開花するという意味ですが、多くの品種は、クリスマスのころではなく春に開花します。

 毎年、今頃になるとこの場所は「クリスマスローズ」が満開となります。都会の中で、誰にも知られることもなく咲き乱れている。なんか不思議な光景です。

2014年4月1日火曜日

春の息吹(4)勾当台公園の紅梅

 勾当台公園の噴水前の芝生で撮影しました。このごろの暖かさのせいでしょうか?一本だけ咲いていました。

 ウメ(梅:Prunus mume、英:Japanese apricot[1])は、バラ科サクラ属の落葉高木です。現代では春の花見といえばサクラですが、ウメはいにしえから日本人に愛されてきた花です。ウメは中国原産、古い昔に薬用として中国より渡来したといわれています。ももとも一重咲きの1種だけであったと思われますが、現在では品種改良が進みたくさんの品種があります。
 未熟な青い果実を日干しにしたものを烏梅(ウバイ)といい生薬として使用されています。その酸味に清涼、収れん作用があり、解熱、鎮咳、去痰、吐気止め、下痢止め、回虫駆除、整腸などに単味または処方中で応用されています。しかし、その未熟果には有毒成分の青酸配糖体であるアミダグリンが含まれており、中毒には注意が必要です。