上の写真は蔵王の農場で撮影したスミレ(Viola mandshurica)です。深い紫(菫色)の花とちょっと矢じり型の丸い葉が特徴です。一般的に最も多く見られるスミレ種はタチツボスミレ(Viola grypoceras)で、ここでも群生していますが(下写真)、そこからポツンと離れて一輪だけ咲いていました。
スミレは食用や薬用としても用いられます。山菜として、花の二杯酢、葉の和え物、浸し物、煮物、天ぷら、スミレ飯などがあります。薬用としては、お茶にして飲む民間療法が伝わっています。また、新鮮な葉をよくもんで傷口や腫れものに貼ると、解毒や腫れをとる効果もあるとされています。牧野和漢薬草大図鑑にも、”各種の腫物などに使用される”と記載されています。