2019年5月1日水曜日

スミレとタチツボスミレ

スミレは、万葉集にも記載があるように、タンポポやレンゲソウとならんで日本の春を代表する野草です。一般的にはスミレとはスミレ属の植物の総称ですが、狭義には、スミレ(Viola mandshurica) 種を指します。スミレ属は世界の温帯に約400種、日本には約50種が存在しています。その他、地方変異やさまざまな変異があり、非常に多くの変種や品種が知られています。園芸用に栽培されているものも多数あり、パンジーもその一つです。
 上の写真は蔵王の農場で撮影したスミレ(Viola mandshurica)です。深い紫(菫色)の花とちょっと矢じり型の丸い葉が特徴です。一般的に最も多く見られるスミレ種はタチツボスミレ(Viola grypoceras)で、ここでも群生していますが(下写真)、そこからポツンと離れて一輪だけ咲いていました。

 スミレは食用や薬用としても用いられます。山菜として、花の二杯酢、葉の和え物、浸し物、煮物、天ぷら、スミレ飯などがあります。薬用としては、お茶にして飲む民間療法が伝わっています。また、新鮮な葉をよくもんで傷口や腫れものに貼ると、解毒や腫れをとる効果もあるとされています。牧野和漢薬草大図鑑にも、”各種の腫物などに使用される”と記載されています。


 

2019年1月13日日曜日

遠刈田温泉

 前回紹介した神の湯の足湯がある遠刈田温泉(とおがったおんせん)は、宮城県刈田郡蔵王町にある温泉です。車で行くには、東北自動車道を村田インターチェンジでおりて、県道25号線と県道12号線を経由して蔵王エコーライン方向に進むと、約20分ほどで遠刈田温泉に到着です。仙台からは約1時間ほどなので、日帰り温泉としても魅力的です。


 温泉発祥は今から400年ほど前とされていますが、岩崎山の金を掘って財を成した金売橘次(源義経を奥州平泉に連れて行った人物として有名)が霊泉を発見したのが始まりとの伝承があります。江戸時代からは、蔵王連峰・刈田岳山頂にある蔵王権現(現在の刈田嶺神社(奥宮))への講中登山の宿場町あるいは湯治場として賑わったようです。上の写真は県道12号線沿いにある温泉街の写真です。何軒か旅館やホテルがあり、その他公衆浴場も2件あります。日帰り入浴できる宿もあります。その他エコーラインや、烏帽子スキー場に向かう経路上に、何軒かホテルや旅館が点在しています。旅番組で取り上げられるような有名旅館もあります。
 車で蔵王エコーラインに向かう場合は、一瞬で通りすぎるためあまり温泉情緒を感じませんが、一度、途中で駐車場(無料駐車場もあります。)に車を止めて、立ち寄り入浴や街の散策をしてみることをおすすめします。

2019年1月6日日曜日

新年おめでとうございます。


新年おめでとうございます。今年は頑張って身近な植物や、蔵王近辺のお役に立てる情報をご紹介できればと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
 上の写真は、元旦にお参りした蔵王町遠刈田温泉にある刈田嶺神社(里宮)の写真です。昨年も紹介しましたが、刈田嶺神社は、刈田岳山頂にある奥宮とこの里宮が一対となっており、御神体は夏季は奥宮、冬季は里宮を季節遷宮しています。
 「蔵王連峰」の "蔵王" は、かつて両宮が祀っていた蔵王権現に由来しています。写真の大鳥居にも蔵王大権現の名が記載されていました。
 神社は遠刈田温泉の中にあり、隣は共同浴場の神の湯です。隣には無料の足湯も併設されています。お湯は無色透明でかなり熱めです。