2016年10月27日木曜日

セイタカアワダチソウの大群落



 仕事で行っている宮城県山元町の坂元川への道沿い(宮城県道38号相馬亘理線)で見られるセイタカアワダチソウの大群落です。大震災での津波の被害を受けた荒涼とした野原に一面の黄色い大群落が広がっています。
 セイタカアワダチソウ(学名:Solidago canadensis var. scabra または Solidago altissima)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草です。北アメリカ原産で、日本では切り花用の観賞植物として導入された帰化植物(外来種)です。河原や空き地などに群生し、高さは1 - 2.5m、良く肥えた土地では3.5 - 4.5m程度にもなります。種子だけでなく地下茎でも増え、アレロパシーを有することで知られています。アレロパシーとは、ある植物が他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したりすることです。
 日本では古来より秋の野原といえばススキですが、セイタカアワダチソウの繁殖により減少していると言われています。さらに、大震災での浸水による塩害により植物の生育環境が悪化し強靭な生命力を持つセイタカアワダチソウが繁茂しているのかもしれません。
 嫌われ者のセイタカアワダチソウですが、アメリカではゴールデンロッドの名の薬用ハーブとして知られています。咳止めなどに効果があるようです。またミツバチの蜜源としても有名です。